はじめに

心理カウンセラーのえんじょうじです。
今回は、助けを求めることの難しさについて、お話ししようと思います。
助けを求めるとき、相手に遠慮してしまったり、本当に辛いときは、他人に助けを求めることすら億劫だったりします。
助けてくれる人を探すのは大変だし、言葉でどう大変なのかを伝えることも難しいです。
心理カウンセラーという立場で、難しさについて調べてみると、以下のことが分かりました。
自尊心が傷ついてしまう

助けを求めて失敗した場合、自尊心が傷つく恐れがあるようです。
周囲から助けを求める行動のことを、専門用語で援助要請行動と言います。
前回の記事でも書いたのですが、助けを求めるきっかけが曖昧な場合、「周りから能力が低いと思われたくない」「自分は失敗してしまった」と考えてしまい、自尊心が傷ついてしまいます。
例えば、何らかの災害に巻き込まれたとき、それは誰が見ても大変な状況だと一般的には推測できます。
そのような場合は、自尊心は傷つきにくいのです。
しかし、個人的な悩みになってしまうと、周囲の理解を得るのが難しくなってしまうため、自尊心が傷つきやすくなってしまいます。
そして、自尊心を傷つかないようにするため、援助要請行動を取らないということが考えられます。
助けを求めないということも、一種の自己防衛ですね。
どのようにしたら、援助要請行動が増えるのか。

自尊心を向上する
個人的な取り組みとして、援助要請行動を増やすためには、自尊心を向上することは必要だと考えられます。
自尊心が傷ついてしまう背景には、普段の考え方が悲観的であったり、自分の価値観が揺らぎやすいということが考えられます。
自分の価値観を明確し、検討することで、価値観が揺らぐ頻度が少なります。
方法としては、価値観マップというやり方をおすすめします。
作成するのに、とても時間が掛かりますが、何かを決断するとき、誰かに厳しい意見を言われたとき、動揺しにくくなると思います。
自分の感情を表現する
西谷ら (2006) の研究で、子どもは他人に援助要請行動をする際、怒りや悲しみが現れると要請行動しやすいという結果でした。
子どもの場合、大人よりも感情に対して素直なのかもしれません。
さらに、怒りや悲しみの表情や態度が出ると、周囲も少し気に掛けると思います。
それが、周囲からサポートを受けやすくなる要因なのかもしれません。
大人になると、感情を素直に表現することは躊躇してしまいます。
仕事などは難しくても、プライベートでは素直に感情を表現できるように意識しても良いかもしれません。
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