ネガティブな気分が和らぐ考え方を見つける「認知再構成法」

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「非機能的認知」から「機能的認知」に変化させていく方法です。

繰り返しの練習が必要です。

大切なのは、気分が激しく揺さぶられた出来事を書くこと。

非機能的認知とは何か

非機能的認知は、以前まで「認知の歪み」と言われていました。

最近は、「非機能的認知」と使われることが多いです。

意味は、機能していない認知ということになります。

認知は、考え(自動思考)やイメージになります。

「非機能的認知」の種類については、以下の記事にまとめていますので、ご覧ください。

例:仕事で失敗したとき

「機能的認知」の場合:現実的な発想、次につながるような認知

「どこが理由で失敗したんだろう」
「ここを改善してはどうだろうか」

「非機能的認知」の場合:極端な発想、次につながらない認知

「失敗するなんて、自分はダメ人間だ」
「もうおしまいだ」

普段は「非機能的認知」ばかりの人が、いきなり「機能的認知」に変わるのは難しいです。

少しずつ「機能的認知」にしていく練習が必要です。

ステップ1 「非機能的認知」をキャッチする。

上の表は、3コラム法と言います。

そもそも自分がどのような認知なのかを知る必要があります。

「きっかけ―認知―気分」を、上の表にメモしていきます。

人によっては、この方法をするだけでも幾分楽になる人がいます。

きっかけ

きっかけは、出来る限り客観的に記述していきます。

客観的に書くことで、事実を客観的に見られるトレーニングにもなります。

認知

考えやイメージになります。

考えは「 」で表現されるものです。「失敗するなんて、自分はダメ人間だ」「もうおしまいだ」です。

考えよりもイメージの方で思い浮かぶ人は、「膝を抱えて下を向いてうつむいている」といった書き方でも良いです。

具体的に書いていきましょう。

気分

一言で表現できるものが気分です。

憂うつ、怒り、不安、イライラ、あせり、罪悪感、嬉しい、楽しいなどです。

気分は、「認知」とごちゃ混ぜになりやすいのでしっかり切り離して記述してください。

あと、点数を100点満点で付けてみてください。

100点が一番強く、0点が全くない状態です。

ステップ2 「非機能的認知」の根拠と、それに反証する。

表の内容が5つになりました。5コラム法と言います。

根拠や、反証も書いていきます。

根拠

なぜこのように考えるのかという根拠、つまり証拠集めをします。

「失敗するなんて、自分はダメ人間だ」という考えの証拠として、

  • いつも失敗ばかりしている。
  • 上司に怒られてばかりいる。

といったものが考えられたとします。

反証

先ほどの根拠に対して、反論していきます。

  • (いつも失敗ばかりしているという根拠に対して)一度くらいは、成功したことがある。
  • (上司に怒られてばかりいるという根拠に対して)上司に怒られない日もある。

私の肌感覚としては、この反証で難しく挫折する人が多いように思います。

なぜなら、今まで自分が事実だと考えていた認知に対して、反論をするからです。

この辺りは、一人で取り組むというよりも、家族や親しいにも助言を貰いながら、一緒に取り組む方が良いかもしれません。

ステップ3 「機能的認知」を見つける。

機能的認知(新しい認知)

根拠の内容と、反証の内容を見比べながら、自分の中で比較的しっくりくる内容を考えていきます。

「いつも失敗している」から「ダメ人間」という考えがあるとします。

「いつも失敗しているが、たまに成功もしている」と考えると、「ダメ人間」は言い過ぎな気がしないでしょうか。

とりあえず、ここでは「ややダメ人間」ぐらいにしましょう。

このように、根拠と反証を集めて、一番現実的な認知を見つけていきます。

気分の変化

「いつも失敗しているが、たまに成功もしている。ややダメ人間」と考え直すと、どのように気分が変化したかをメモしていきます。

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