初めてカウンセリングを受けられる方へ
目次
腰を据えて取り組む
カウンセリングでは「早く良くなりたい」とか、「早く元通りになりたい」と願う相談者さんが多いです。
それは、当たり前の考えですが、カウンセリングの効果を実感するためには時間が掛かります。
厚生労働省の認知行動療法(当カウンセリングルームで実践している理論)のマニュアルでは16回で構成されています。
これは、1週間に一回の頻度でカウンセリングを受けるなら4カ月間かかり、2週間に一回のペースなら8カ月かかる計算になります。
さらに、認知行動療法家であるジュディス・ベック先生の著書である「認知行動療法実践ガイド―基礎から応用まで―」を読むと、統合失調症や物質依存など重たい症状の相談者さんには追加で1年間のカウンセリングを推奨しています。
カウンセリングはダイエットに似ている
ダイエットをイメージしていただくと、カウンセリングが分かりやすいです。
ダイエットに取り組み始めの頃は、どんどん体重が減っていきますが、ある時体重の減りが緩やかになります。
カウンセリングも最初は気分が一気に安定しますが、新たな問題が生じたりして、不安な時期も出てきます。
ダイエットと同じように、その時期を辛抱強く乗り越えることで、目標に近づいていきます。
認知行動療法はスキルを身に着ける理論
カウンセリングの一般的なイメージとしては、相談者さんが悩みを話し、カウンセラーがその悩みを聴き、アドバイスをするというものかと思います。
認知行動療法では、それだけでなく自分のメンタルヘルス改善のスキルを身に着けることが目的になります。
そのため、日常生活でカウンセリングで設定したホームワークに相談者さん自身が取り組んで貰うことで、少しずつスキルを身に着けていきます。
カウンセリングに集中できる環境をつくる
カウンセリングでは、定期的に通える環境づくりが必要です。
時間や曜日をころころと変わってしまう、カウンセリング日を忘れる原因になります。
事前に、家族、職場の上司に相談して、カウンセリングに通える時間を確保してください。
また、自家用車がない場合は、交通手段の確保も必要です。
このようにカウンセリングに集中できる環境をつくっていくところから、カウンセリングは始まっています。
ホームワークに取り組むことは必要
ホームワークでは、日々の気分を記録したり、活動を記録したりします。
面倒臭いと思いますが、人は出来事を誇張して記憶していたり、過小評価して記憶したりしています。
記録することで、冷静に自分の気分や活動の波を分析します。
また、その記録をもとにカウンセリング内で支援方法や仮説を立てていきます。
そのため、ホームワークに取り組まないのは当カウンセリングルームに通うメリットも無いということでもあります。
更新日
2024年11月30日