初回カウンセリングで尋ねること
初回カウンセリングでは、具体的なアドバイスなどを伝えるというより、情報を幅広く聴いたり、介入の方向性を伝えていきます。
以下の内容を尋ねることが多いので、カウンセリングに来る前にあらかじめ整理していると良いかもしれません。
目次
悩んでいる問題の内容
まず尋ねますが、明確に答えられない相談者さんがほとんどです。
漠然と「良くなりたい」と思って来られる方が多いです。
まず、その人にとって「良くなりたい」とは、具体的にどういう生活をしている状態なのかを尋ねていきます。
そして、「悪くなっている」と感じる原因を大まかに目星をつけていきます。
家族構成や同居人
これを尋ねる目的は、相談者さんの悩みの解消に対して、協力者がいるかどうかです。
もしくは、同居人がストレスのきっかけになっていることもあるので、聴いていきます。
その問題に悩まされている期間
悩んでいる期間が長いと、他の問題と重なり合い、より悩みが大きくなることもあります。
また、思春期、青年期ごろは、様々な精神疾患の発症が起こりやすい時期とも言われています。
そのころから悩まれている場合、背景に重大な精神疾患が隠れていないかどうかを推測し、適宜精神科や心療内科への受診を勧めます。
仕事の頻度や職場の雰囲気
カウンセリングは、短期的に効果を発揮しづらいため、長期的(半年~1年以上)になることも少なくありません。
週何日勤務か、残業はあるのか、自立できる給料をもらっているのか等の現実的な質問をします。
また、悩みの原因が仕事であることもあるので、職場の雰囲気なども聴きます。
悩みの周期
悩みにはとても悩まされる日もあれば、まずまずな時もあります。
午前中はとてもしんどいときもあれば、午後になると比較的マシなときもあります。
また、週はじめが一番悩む時もあれば、週末にかけて悩みが強くなることもあり、悩みには周期やパターンがあることが多いです。
定期的に起こりえるものだったら、事前に対策を考えていきます。
生活リズム
先ほどの悩みの周期にも関係しますが、食事や睡眠は、メンタルヘルスに結構な割合で影響する場合が多いです。
特に、睡眠不足によって次の日の集中力低下や、気分が悪化する人も多いです。
意外と睡眠不足を侮っている方が多いので、睡眠について伝えたりします。
生活リズムの情報収集は欠かせません。
通院しているかどうか
主治医の先生から、どのように診断されているのか、何のお薬を処方されているかによって、主治医の先生がどこを気にされているのか見当をつけます。
これまで通院されていなかった場合、必要に応じて理由を聴取します。
趣味
相談者さんの関心や興味の幅を推測するために尋ねます。
また、気分転換としての手段をどの程度持ち合わせているのかを推測します。